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第1章-1 司法書士人口の増加(中編)

司法書士の地域比較

(1)地域ごとの増減について

 司法書士人口の増減数を地域別に比較してみましょう。平成21(2010)年12月末時点と平成9(1997)年9月1日時点における大都市圏のデータを比較すると、司法書士人口は以下のように急激に増加しています。

都市名 平成9年 平成21年
東京 1,998 3,100
神奈川 602 902
愛知 718 1,096
大阪 1,514 2,168

 【図3】は平成17(2005)年と平成21年を比較した司法書士人口の増減率のベスト10とワースト10ですが、全国的にみると、山口、秋田、岩手、徳島のようにこの短期間で7%を超える減少率を示す地域もあります。

【図3】平成21年の平成17年に対する増減率

ベスト10 ワースト10
1 大津 25.9% 50 山口 ▲8.5%
2 横浜 21.6% 49 秋田 ▲8.1%
3 名古屋 21.1% 48 盛岡 ▲7.8%
4 東京 21.0% 47 徳島 ▲7.6%
5 福岡 14.9% 46 甲府 ▲6.6%
6 札幌 14.3% 45 釧路 ▲6.5%
7 大阪 13.9% 44 宮崎 ▲6.1%
8 千葉 13.6% 43 松江 ▲5.3%
9 岡山 11.9% 42 山形 ▲5.1%
10 京都 11.3% 41 松山 ▲4.3%

(2)司法書士人口密度

 人口1万人当たり何名の司法書士がいるか(司法書士数/都道府県別人口×10,000を司法書士人口密度としましょう)を地域別に比較してみました(平成21(2009)年末時点【図4】参照)。
 東京2.41名、大阪2.46名と両大都市圏で司法書士人口密度が高いことが分かります。ただ後ほどみるように両地域は経済活動が活発であり、不動産取引にともなう不動産登記や企業活動による商業登記の事件数がおのずと多いため、この数字だけで司法書士の過不足を論じることはできません。その他の地域をみると、青森が0.97名と突出して低いのは別として、神奈川1.01名、埼玉県1.04名、千葉1.01名、栃木県1.08名、茨城県1.02名と、意外に関東近県の司法書士人口密度が低いことが分かります。

(3)都道府県別GDP比較

 もうひとつ別の視点で見てみましょう。都道府県別のGDPを同様に司法書士数で割って、司法書士ひとり当たりの経済規模を比較してみます(【図5】参照)。
 GDPは経済活動がどれだけ活発に行われているかというひとつの指標になりますので、司法書士ニーズの多寡につながると想定して比較してみたものです。上位から見ると静岡388億円、栃木384億円、茨城375億円、神奈川368億円、青森359億円と5県が350億円を超えています(ちなみに東京は306億円です)。下位は熊本171億円、大阪185億円、奈良191億円が200億円を割っているのが分かります。 経済規模と司法書士の仕事量がリンクしているとすると、これらの金額が多いほど司法書士ひとり当たりの仕事量も多いであろうと推察されます。

【図4】都道府県別・司法書士人口密度
(平成21年12月時点)

【図4】都道府県別・司法書士人口密度(平成21年12月時点)(グラフ)

【図5】都道府県別・司法書士ひとり当たりのGDP
(平成18年時点)

【図5】都道府県別・司法書士ひとり当たりのGDP(平成18年時点)(グラフ)


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2011年6月22日掲載


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