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第1章-1 司法書士人口の増加(後編)

司法書士の地域比較(中編からの続き)

(4)司法書士ひとり当たりの登記件数比較

 司法書士のメイン業務とされている登記業務について比較してみましょう。
 【図6】は平成21(2009)年における司法書士ひとり当たりの不動産登記件数の全国ベスト10ならびにワースト10です。
 茨城、和歌山、秋田のように地方のほうが、ひとり当たりの件数は圧倒的に多いことが分かります。一方、大都市圏では登記の数も多いのでしょうが、司法書士人口がそれにも増して多いため、ひとり当たりの件数が極端に少なくなります。一位の茨城と最下位の大阪では4倍を越える格差があります。

【図6】司法書士ひとり当たりの不動産登記件数

<不動産登記ベスト10>
順位 都道府県 事件数
1 茨 城 1,434
2 和歌山 1,169
3 秋 田 1,047
4 高 知 1,045
5 栃 木 1,004
6 青 森 982
7 千 葉 966
8 新 潟 951
9 神奈川 916
10 静 岡 902
<不動産登記ワースト10>
順位 都道府県 事件数
47 大 阪 333
46 東 京 384
45 京 都 443
44 福 井 494
43 福 岡 508
42 徳 島 534
41 広 島 535
40 岡 山 554
39 沖 縄 557
38 愛 知 565

 また、【図7】は平成21年における司法書士ひとり当たりの商業登記件数の全国ベスト10ならびにワースト10です。東京の件数が突出しています。

【図7】司法書士ひとり当たりの商業登記件数

<商業登記ベスト10>
順位 都道府県 事件数
1 東 京 118
2 神奈川 85
3 北海道 79
4 埼 玉 70
5 静 岡 69
6 愛 知 67
7 栃 木 66
8 千 葉 66
9 宮 城 62
10 青 森 61
<商業登記ワースト10>
順位 都道府県 事件数
47 徳 島 35
46 鹿児島 36
45 鳥 取 37
44 熊 本 38
43 島 根 38
42 佐 賀 39
41 奈 良 39
40 高 知 39
39 宮 崎 40
38 山 口 41

(5)司法書士ゼロ地域

 また、司法書士が存在しない地域は存在するのでしょうか。
 福岡県を例にとって見てみると(括弧内は平成21(2009)年4月1日現在の人口)、福岡県筑前町(29,234名)、桂川町(13,985名)、志摩町(17,424名)、二丈町(13,072名)、など人口が1万人を超える町村でも司法書士がいないことが分かります。
 すべての市町村を調べたわけではありませんが、司法書士のサービスを身近に受けることができない地域も多数存在すると思われます(平成21年6月16日調査)。

まとめ

 司法書士人口、経済規模、登記件数と見てきましたが、それらを単独で見て、司法書士が比較的多い地域か、不足している地域かを結論づけることはできませんが、組み合わせて考えると、ある程度の判断ができるかもしれません。
 たとえば、司法書士人口と登記件数の組み合わせでみると、双方ともベスト10(司法書士側からいうと恵まれている、クライアントからいうと不足している)に入っている都道府県は、神奈川、千葉、栃木、茨城と関東地方に集中しています。
 反対に、人口ならびに登記件数の双方ともがワースト10(司法書士側からいうと恵まれていない、クライアントからいうと満足できる)に入っている都道府県は、東京、京都、大阪、徳島となります。

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2011年6月22日掲載


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